靴とは、いくつかの部分で構成され完成品になる。
その為、すぐにアッパーだけを外すことは出来ない。
(写真の番号)のように、踵部分だけでも違う革が合わさっているので、
まずカッターナイフで糸を切っていく。
もちろん接着剤も使用されているので、
同じ糸を切る作業でも服を修理する時と同じ感覚だと、靴を構成しているパーツたちを傷めてしまう。
接着剤の剥がれ具合もチェックしつつ、糸を切っていくのだ。
少しづつ、慎重にカッターナイフを進める。
バック・ステイ(*)が外れた。
この辺りまでくると、解体するのが堪らなく楽しい作業になっている。
何も考えずに黙々と作業するからだろうか。
または、普段は私も大勢の女性と同じようにブランド靴に振り回されており、
それらを無残な姿にする破壊に快楽を感じているのか。
冒頭に述べたブランドとは何を指すのだろう、という疑問を持ちつつ、
説明できない楽しい気持ちでさらに解体していった。
ここまで糸を切ると、自然とパーツが離れていく。
しかし、カウンター・ライトニング(*)の向こう側に、さらに何かが挟まっているのが分かる。
たかがパンプス、されどパンプス。
フェラガモの靴は、賞賛に値する靴だというのが分かってくる。
リボン、中敷、カウンターライトニングの糸を外した状態のパンプスがこちら。
本体が人段落したので、ヒールをさらに分解してみる。
ヒール・ネック(*)に巻きつけてあるゴムのような合成材料をマイナスドライバーで、
テコの原理を使い持ち上げ空洞を作っていく。
このようにしっかりとヒール巻き(*)がされている。
ヒール巻きを外すと、トップリフト(*)も取ってみた。
この写真だけを見れば、もはや靴のヒールとは誰も思わないだろう。
靴を解体した私でさえ写真で見ても、ヒールの内部というイメージが湧かない。
現代アートですと説明があれば、頷いてしまいそうでもある。
ヒールの途中ですが、ここまでー。
あと三分の一ぐらい・・・。